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【スペシャル対談】信頼関係の元に成り立つ協業と今後の展望
ソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社×株式会社モニクル

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株式会社モニクルは、「誰もがお金に関する正しい意思決定」ができる社会を目指し、グループ会社が運営するサービスやメディアをプロダクト開発やコーポレート機能によって下支えしています。自社サービスの開発や運用を通して培ってきた技術やノウハウの社外への提供も進めており、この度、ソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社とプロダクト開発を協同で進めています。

今回は、ソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社の矢田部順一代表取締役社長とモニクル代表取締役CEOの原田慎司との対談記事をお届けいたします。

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ソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社
代表取締役社長

矢田部 順一 Junichi Yatabe

兵庫県出身。1989年4月株式会社熊谷組に入社。その後、2001年4月ソニー生命保険株式会社にライフプランナーとして入社。ライフプランナーの最高位である「トップ・オブ・ザ・エグゼクティブライフプランナー」として活躍。現在は、2019年7月にソニー生命保険株式会社100%子会社として設立されたソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役社長に就任。

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株式会社モニクル
代表取締役CEO

原田 慎司 Shinji Harada

山口県出身。一橋大学卒業後、大和総研、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ドイツ証券およびシティグループ証券に証券アナリストおよびM&Aバンカーとして勤務。シティグループ証券では総合電機業界の調査責任者を務める。2013年に株式会社ナビゲータープラットフォームを共同創業。その後、2018年に株式会社OneMile Partners(現:株式会社モニクルフィナンシャル)、2021年に株式会社モニクルを設立。現在はモニクルの代表取締役CEOを中心として金融サービステック事業を展開中。

大手ゼネコンからソニー生命へ 独自に始めた保険セミナーが評価され新会社の社長に就任

本日はよろしくお願いいたします。まず矢田部さんのご経歴を教えていただけますか。

矢田部:大学卒業後、大手ゼネコンに入社しました。20代のころに阪神淡路大震災の復興事業などに従事し、やりがいもありましたし、同僚やお客さまにも恵まれて、非常に楽しく仕事をしておりましたので、全く転職しようとは思っていませんでした。また、元々は保険の知識が無く、保険業界全体に対してもあまり良いイメ―ジがありませんでしたが、30代のころにソニー生命保険(以下、ソニー生命)に転職した知人から話を聞いたことをきっかけに、世の中には自分と同じ様に保険の知識が無いままに保険加入している人も多く、正しい知識を多くの人に伝えるライフプランナーという仕事に興味を抱くようになりました。

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矢田部さんは、ソニー生命のライフプランナーとして20年以上活躍され、最終的に最高位である「トップ・オブ・ザ・エグゼクティブ ライフプランナー」にも認定されました。転職してからの仕事はいかがでしたか?

矢田部:35歳で転職してから、最初は知り合いの紹介からお客さまを広げていく営業スタイルをしていました。ただ、それを続けていくうちに、「これだけでは、いつか頭打ちが来るかもしれない」と思い始めました。その時、新たなマーケティング戦略として、お客さまに対して有益な情報を正しく伝えることができ、かつ一度に複数のお客さまと出会うことが可能になるセミナー企画を実施すべきだという結論に至りました。

そして、このようなセミナーを企画するとなると、一人ではなく複数人での取り組みとなるため、元々“チームで何かを達成する”という事が好きだった私は、この取り組みを広げていこうと思いました。

その後、矢田部さんは2019年にソニーライフ・コミュニケーションズの代表取締役に就任されました。その経緯を教えていただけますか?

矢田部:先に述べたセミナー企画ですが、実は同じ取り組みをしていたライフプランナーが名古屋にもいました。そのライフプランナーというのが、後にソニーライフ・コミュニケーションズ代表取締役兼営業本部長となる寺尾でした。私と寺尾は互いのチームで勉強会を開催したり、セミナーツールを共同で作成したり、日々、より良いチーム作り、より良いセミナー企画を目指して取り組みを続けていました。

そんな中、ソニー生命の本社から「この取り組みを全国のライフプランナーに展開したい」との打診があり、協力することにしました。当時の活動から、私と寺尾は「ソニー生命が好きで、一緒に働く仲間が好きで、それでいて大切なお客さまに有益な情報を正しく伝えたい」という共通の思いをもって取り組みをしていました。その取り組みが当時のソニー生命の社長の目に留まり、新会社設立に向けて、社内で検討が始まりました。それが、ソニーライフ・コミュニケーションの始まりです。もちろん当時の思いは今でも変わっていませんし、これからも変わることはありません。

ただ、そのスタート時には新型コロナウイルスという大きな障壁が立ちはだかりました。私たちは2019年の夏に創業し、「保険製作所」という店舗を作って、ライフプランナーがその空間でセミナーをしようとしていました。ところが、コロナ禍でセミナーがなかなかできなくなってしまったんです。どうやってマーケットを作っていこうか、悩む日々が続きました。

原田:実は弊社も同じ状況で、リアル店舗を作っていざ営業を始めようとした矢先に、新型コロナウイルスが感染拡大してしまったんです。2020年4月になると、東京都の緊急事態宣言などの影響で、店舗も休業にせざるを得ませんでした。それを機に、これまでリアルで行っていたセミナーと店舗で行っていたお客さまの面談のオンライン化を進めることにしました。社内の開発チームがオンライン予約システムと、相談・セミナーのオンライン化を1〜2ヵ月間で実行してくれたので、2020年6月からオンデマンド型での店舗営業を開始することができました。

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2社の出会いからともに開発に臨んだシミュレーションツールとセミナー管理システム

矢田部さんと原田さんとの出会いを教えていただけますか?

矢田部:最初は、モニクルフィナンシャルがソニー生命のパートナー(代理店)であるというつながりで、当時のソニー生命の社長に引き合わせてもらいました。「Web上で集客して最終的にはリモートでファイナンシャルアドバイザーがコンサルティングをしている会社があって、集客に成功しているみたいだから、ぜひ一度話を聞いてみたらどうか」と言われました。最初は少し情報交換させていただきたいというくらいの気持ちでしたね。

原田さんにはまさに一目ぼれでした。相手によって態度が変わらなくて、絶対に媚びないし絶対に偉そうにしないところが素晴らしいなと思ったんです。

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原田:私も、矢田部さんの印象は初めて会った時からずっと変わらないですね。最初から、本当に心からそう思ってくれているんだろうなっていうのが伝わってくる嘘のない方だなと思っていて、心の底から信頼できると思いました。

その出会いから、具体的に協業に向かってどのように進んだのでしょうか?

矢田部:御社のことを知ってから、「マネイロ」をよく拝見するようになったのですが、衝撃を受けましたね。オンラインセミナーではCFP®(世界25の国と地域で導入されている、「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」。FPの頂点とも言われる)の女性が言葉のチョイスから無駄なことを一切言わずに、非常にわかりやすく説明されていました。また、3分投資診断も受けてみたのですが、シンプルながらも、診断した人たちが「将来資金について考えなくてはいけないな」と思える内容で、御社の大ファンになってしまったんです。そのときに、こうしたツールをリアルの私たちのお店でできれば、”体験型の保険”が実現できるのではないかと感じました。

いわゆる「新体験型セミナー」と我々は呼んでいるんですけど、まず弊社の店舗に来てもらうことでインタラクティブで行うことができます。そこには、「自分ごと」だと思えるようなツールがあるといいなと思いました。それを原田さんに言ったら、「すごく面白いですね」と言ってくださって、「私たちが持ってないものを御社は持っておられて、御社にはないものを我々が提供できるかもしれません」と言っていただいたんです。それは、ライフプランナーという人や「保険製作所」という空間を私たちが持っていて、Web上での集客やセミナーのシステムは御社にあるという意味で、私たち自身もあまり気づけてなかった強みに気付かせていただいたと思っています。

原田さんは、その時のことを覚えていますか?

原田:僕たちも、そのうちBtoBのビジネスはやりたいと思っていました。ただ、どこの企業とでもいいというわけではなく、できれば信頼関係をきちんと結んで、一緒に事業を開発していく形がいいなと思っていたんです。どうやって始めようかなと思っていたときに矢田部さんから今後取り組みたいことなどをお聞きして、ソニーライフ・コミュニケーションズさんとなら、何か新しいものが一緒に作れそうだと感じたんです。うちのエンジニアも、きっと面白がって開発に取り掛かってくれるんじゃないかなと思いました。

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具体的に、2社でどういったプロジェクトを進められたのですか?

矢田部:2022年夏からコンサルが始まり、具体的にどのように取り組むか検討いただきました。その結果、保険製作所で使うセミナー管理システムとシミュレーションツールを開発して、より良いセミナー体験をお客さまに提供する方針が決まりました

開発が進む中で、モニクル執行役員の瓜田さんやプロダクトマネージャーの坂巻さんを初めとする社員の方とも関わるようになったのですが、皆さん素晴らしい方ばかりで、感動しました。それというのも、皆さん仕事に対していい意味での厳しさや、プロ意識、プライドを持っておられるんですよね。信頼関係がある上でビジネスをする方が、絶対にいいものができると常々思っていますが、モニクルさんとはそれができると感じました。

原田:弊社としても、信頼関係の元で開発に関わることができる今の環境は、非常にありがたく感じています。

実際に開発したシステムを使われている現場の声は、いかがでしょうか?

矢田部:特にシミュレーションツールについてお話しすると、もちろん好評というのは当たり前なのですが、お客さまにご自身のライフプランにおける課題に気づいていただくための入り口のツールとして非常に有用です。シンプルで質問数はそこまで多くないのですが、シミュレーションツールを使うことによって、目の前にいるライフプランナーに相談していただく動機付けができるんですよね。また、お客さまにとってご自身の人生について考える機会を提供できていると感じています。もはや、シミュレーションツールというよりも、”コミュニケーションツール”になっているんです。

原田:コミュニケーションが生まれるきっかけになるというのは、我々が思い描いていたカスタマージャーニーが実現できたということなので、非常に嬉しいお言葉です。

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”信頼関係”の元に成り立つスクラム開発の進め方

開発はどのような流れで進められたのでしょうか?

原田:モニクルでは、アジャイル開発手法のひとつであるスクラム開発を取り入れています。アジャイル開発とは、小さな機能単位で開発を行い、利用者や関係者のフィードバックを受けながら、短い間隔で改善を繰り返すことでプロダクトの価値を最大化していく開発手法です。そのスクラム開発に、ソニーライフ・コミュニケーションズの担当者の方に入っていただく形で、開発を進めています。

スクラム開発はチームで一体となり、開発工程を繰り返していきます。「スプリント」と呼ばれる1週間〜1ヵ月程度の短い期間で、一連の開発工程を繰り返しますが、今回は2週間に1回のスプリントを設定しました。両社の開発や事業のメンバーが集まってコミュニケーションを行い、2週間単位での機能リリースを目指し開発を進めています。


矢田部:
最初に私たちから現場の声や要望をお伝えし、それに基づいてモニクルさんにて解決方法やスケジュールを検討いただき進めていきます。スプリントは2週間ですが、要望が出てきた場合はその都度お伝えし、非常にタイムリーなやり取りをさせていただいています。ありがたいことに、開発体制としても非常に密な関係性を築けているという印象があります。

原田:
弊社としても短いスパンでご意見がいただけるのは、やはり信頼関係がある矢田部さんたちとだからだと思っています。すごく理想的な進め方をさせていただいています。

矢田部:
御社のメンバーは非常に責任感が強くて、例えば「ある店舗のライフプランナーがこういうことを言っています」と弊社の社員が伝えると、「それでは、別のここも変えた方がいいですね」と先回りして提案してくださるんですよね。御社は言われたところだけをただ直すのではなくて、その一歩先のユーザー目線にまで踏み込んで見てくださって提案をいただけるところが素晴らしいと感じています。

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エンジニアの印象はいかがでしょうか。

矢田部:スプリントには御社のエンジニアにも入っていただいているので、直接やり取りをさせていただくことも多いのですが、非常に頼もしいです。弊社のシステム担当と直接やり取りしていただくことも多いので、その場で話が一気に進み、助かっています。タスクが膨大になった時には、プロダクトマネージャーの坂巻さんが優先順位をつけて提示してくださるので、チームのバランスが取れていると感じています。

原田:通常、社外プロジェクトは社内プロジェクトよりもコミュニケーションが難しく、エンジニアが苦しい思いをしがちですが、弊社のエンジニアが本当にのびのびと開発できているのは、御社との信頼関係によるものだと思っています。ちゃんと会話をしながら、私たちを尊重してくださるのでありがたいですね。

矢田部:私は、感謝の積み上げでビジネスができると考えています。僕らはエンジニアの方に「今回も作ってくれてありがとう」と思いますし、誠実な仕事をすれば、お客さまにも感謝していただけて、そうやって仕事は成立すると思っているんです。

また、仕事においては”上から下におろす”という考えではなく、あくまで横並びの関係性を目指しています。例えば、それは御社ともそうですが、お客さまとの間でも同じなんです。長く信頼関係を築いていくためには、上下関係ではなくあくまでも並列で信頼関係をしっかりと構築していかなればいいものは一緒に作れないと思っています。そういった考えが伝わっているとしたら、嬉しいです。

2社で描いていく未来への展望

これまで約2年間、ともに仕事をしてきて、モニクルグループの印象はいかがですか?

矢田部:私が好きな言葉に、「先義後利」があります。まさにモニクルさんはこれをやっておられると感じています。道義を第一に考えて、利益を後回しにするという意味なのですが、保険の営業も同様で、「保険に入って」と言っているだけではダメで、きちんと先にお客さまに義理を尽くしてからでないと、信頼を得ることはできません。モニクルさんも、お客さまに対してきちんとまずはセミナーや記事を通して知識をお渡しして、選択ができる状態にしていき、そこに後から利益がついてくるという姿勢をとっておられるところに、共感を覚えています。

原田:お客さまが判断するためには、最初に学んでいただき、自分のことを知っていただいて、初めてその意思決定の土台に乗ることができると思っているので、確かに設計段階からすごく工夫してきたと思います。そういったところをみていただけているのは嬉しいですね。

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そういう意味ではお客さまのことを考え尽くしてビジネスをしているという点では共通点がすごくありそうですね。

原田:矢田部さんのお話を聞いていただけたらわかると思いますが、「お客さまの役に立ちたい」という思いがあふれ出ている方なんです。弊社のメンバーもみんな同様の思いがあるので、「一緒に新しいマーケットを作りましょう」というやり取りがスムーズにできているのかなと思うんです。その価値観がずれてると、おそらく全然うまくいきません。利益を得ようとする時間軸が合致しているので、矢田部さんたちとのビジネスがスムーズにできるのだと、いつも感じています。

矢田部:モニクルさんってすごくいいなと思うのが、自社の仲間のことをお互いにちゃんと讃えますよね。これが我々にとっても安心なんです。御社がみんないいチームでいいカルチャーで働かれているんだなというのは、一緒にお仕事する上で信頼感がありますね。

最後に2社でこれから実現していきたい未来について、一言ずつお願いいたします。

原田:いつかBtoBのビジネスを始めたいと思っていた弊社にとって、ソニーライフ・コミュニケーションズさんとの出会いは本当にありがたいものでした。そこから、ここまで非常にいい関係性で御社の開発を進めることができています。我々として、初めてのBtoB開発として、矢田部さんたちとお仕事ができたことに感謝しています。ここから、さらに御社の課題解決に向けて伴走していくとともに、デジタル金融サービスのパイオニアとして、ともに業界を盛り上げていきたいと考えています。

矢田部:私たちはこれまでそれぞれの強みを生かして、新しいマーケットへのアプローチを進めてきました。ビジネスにおける価値観がそろっているため、ともに進んでいくことができていると感じます。これからも、このご縁を大切にして、手を取り合って面白いことをどんどん一緒にやっていきたいですね。

本日はありがとうございました。

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